楽しい医療体験

「今の時期」から書き出そうとして、そうか。私は基本的には全記事、10年後も20年後も残しておくつもりでブログをやっているんだったと気づきました。

10年後に何かの拍子で私のブログ記事ひとつにたどり着いてくれた方のためにタイムカプセルのような気持ちで、一見、誰でも知っているから余計に感じられる次の2行を書いておきますね。

 

2020年は春から新型コロナウィルスが流行し、ウィルス感染による死者も多く出ています。そして10月になった今は「コロナ鬱」という言葉がどこからか出来上がって熟成し、実際に、コロナウィルスには感染しなかったけれど、ストレスからくる心身の不調が出てきている人が多く出ています。

 

そんな時期にも関わらず、「医療崩壊」「医療従事者」への負担、という注視されている言葉を無視して私は「今、書かなくても」「今、病院に行く必要があるのは重症患者だけでは」という声が聞こえてきそうなブログ記事をここにひとつ書きます。

それが、SNSとブログの違いだと思っています。

 

私は今、コロナの症状も出ておらず、またコロナ鬱にも今のところかかっておらず、こうしてブログが書けます。ところが、私自身が、明日はブログを更新できない身とならないとも限らないわけです。だから、未来のブログ読者に向けて書ける時に書き残します。

前置きが固くなりましたが、今までの不定愁訴を多く乗り越えてきた私の人生の中でも、体調不良のうちでも、多くの人の身に起こってもおかしくないごく身近な体調不良の時の、病院の助けを借りた対処法について愉快な読み物として書きます。

 

はい。

愉快な読み物の始まり始まり。

 

鼻から胃カメラは、SM趣味がなくても自我が消せるから面白いよ。

医療現場が切迫している時期であろうとなかろうと、ここ大事「胃の不調を感じて検査を受ける必要がある」人限定でおすすめしています。「擬似SM体験しにいーこう」をやってほしくてすすめているのではありません。

どちらにしても受けないといけなのなら、少しの楽しみを持って行きませんか、と提案しているわけです。

私は10数年前に、おそらくストレスから来ていた胃の不調を数ヶ月間抱えていた時期があり、その時に鼻から差し込むタイプの胃カメラを経験しました。

医師は70代位の男性で、年齢性別に関わらず医療行為を受けている側なのだから性的に興奮するわけもなく、だけど、鼻から胃に届くよう管を通されながら、出そうとせずとも出てしまう「あぁ」「うぐ」などという声を出してしまっている最中に『あ、これ、SMだな(経験ないけど)』と気づいた瞬間に、脳が『経験したことのないことを楽しもう』モードに切り替わりました。

大人の人間なので、毎日自我を保って生きている、これは案外疲れるものです。

ドクハラ、セクハラの気配のない真っ当な目の前の医師に身を任せ、ひととき自我が消える体験を楽しもう、と私は鼻から胃カメラを楽しみました。

胃カメラを抜き取った後に、苦しかったけど耐えた患者の1人としての私に医師は、医師としての労いの言葉をかけてくれました。

私の考えていたことといえば『いやぁ。ひととき自我が消えて楽しかった』

検査によって分かった診断名は表層性胃炎で、やはりストレスからくるものだろうということでしたが、私はその病院に行く以前は数ヶ月間食欲もなく毎日胃薬の欠かせない生活を送っていたのですが、なんと! 検査を受けて病院を出たすぐ後に「この近くに蕎麦屋があったはずだよなぁ。検査を受けた直後だけどもう食べてもいいのかなぁ」と、数ヶ月ぶりに、食に対する欲を感じました。

ひととき自我が消え、返ってきたのは食欲でした。

そこの病院で処方された漢方薬を飲む前に返ってきた私の食欲は、そのいっときだけではなく、漢方薬を飲みつつの時期にも、飲む必要がなくなってからも、私の元に返ってきました。

消えたのは自我(鼻から胃カメラを注入されている時だけ)、返ってきたのは継続した食欲。

『胃の不調を長く抱えて胃薬でその都度対処しているけれど。あと、胃カメラ検査はなんとなく怖いから医師側から勧められるまで、やらない。というか、病院に通っていてこのままでは勧められそうで怖い』というどこかにいるあなた。

自ら「ここの病院は、鼻から胃カメラをやっていますか」と、ごく自然に訊いてみましょう。自我が消えるという人生経験ができ、胃薬との長いお付き合いから解放されるかもしれません。

というわけで私はブログで鼻から胃カメラをおすすめします。

 

ふたーつめ。

このブログに1度書いたことがあったような気もしますが、歯科治療で歯を削られる予定でそれがとてつもなく憂鬱な人は、マンガ『殺し屋1』を読んでから行くといいですよ。

この同じブログで確か1度書いたので2度目になってしまいますが『殺し屋1』で、自分の舌を切る時に「痛み」と「痛い自分」を切り離していた登場人物がいました。私は20代前半の時にその技術を歯科治療を受ける時にのみ、発動できるようになり、その後も歯科医院に行く時は発動させています。

歯を削られるだろう予定でそれが怖くて憂鬱な場合『殺し屋1』を読んでから行くのをおすすめします。

舌を切るシーンが何巻だかわからないのは、ごめんなさい。でもマンガは1巻から読んだほうが面白いから、「痛み」と「痛い自分」を切り離して楽しみに行く前に(歯科医院に行く前に)マンガを読むことを楽しんでから行くことをおすすめします。

 

さいご。

私は20年近く前に道を歩いていても意識を失いそうなほどにしんどい重度ドライアイを発症して、その後、市販の目薬、眼科通いで処方してもらう目薬、と来て、両目とも、上の涙点に涙点プラグを挿入し涙点を塞ぐことによって、目の表面を覆う涙を逃がしづらくしておく、という治療を受けたら、ドライアイではあるけれど重症ではない、という状態に落ち着きました。

涙点プラグの挿入は眼科医によって、時間にして片目1分ずつ位でしょうか。プラスチックを涙点に入れられる、痛くない。

涙点プラグの挿入処置は短い時間で終わり、その後生活していて何かの拍子に涙点プラグが外れるということがなければ、そのままずっと、ドライアイが軽症化したまま生活ができます。私は重度が軽度になって、眼科での目薬処方はしてもらっていますが、道を歩いていて意識を失いそうなほど辛いということはなくなりました。

辛いドライアイの症状を緩和するのにおすすめです。

 

以上。

 

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