面白い漫画をおすすめ 南Q太作品
作者はどんな人?
南 Q太(みなみ きゅうた、1969年1月13日[1] - )は、日本の女性漫画家。島根県雲南市出身
1990年、アフタヌーン四季賞にて佳作入選[1]。1992年、『YOUNG HIP』誌(ワニマガジン社)の巻末連載「あそびにいこうよ」で漫画家として本格的に活動を開始する。1994年、『週刊ヤングジャンプ』新人賞に佳作入選。
2003年、「ゆらゆら」など3作品がBS-iのテレビドラマ『恋する日曜日』においてドラマ化される。2005年、『さよならみどりちゃん』が映画化され公開される[3]。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今回おすすめする作品名
冒頭のモノローグ
「ひとりでいるのがわりとスキ
電話や手紙もめんどうくさい
だから ずっと
友だちなんてべつにいらないような気がしてた
優しい恋人がひとりいれば
それで十分だと思っていた」
あらすじ
主人公のゆうこは東京でひとり暮らしをしているハタチの会社員。
家に泊めるユタカのことは好きだが彼には遠距離の彼女がいる。彼女の名前がタイトルにもある「みどり」。
安月給と単調な仕事にマンネリを感じていたゆうこがユタカの紹介で会社勤めのかたわらスナックで働き始めるところからこの物語は動き出す。
感想
彼女がいても好きで離れられないユタカの前では都合の良い女のゆうこですが、他の関わる人々には内心(モノローグで)よく毒づいています。
スナックのママに「あたしも色々人より苦労はしてきてるんだから アドバイスできるかもしれないでしょ ためないで言うだけ言ってみてごらんなさいよ」と言われて無の表情で『言うことなんかなんにもねえよクソババア』と声に出さずに考えているシーンなどが、言わない相手、言えない相手、と相手によってコミュニケーションの図り方を使い分けている自覚のある人間には主人公ゆうこがぐっと近い存在に感じられます。
ゆうこに片想いしている年下男性もいて『たろーくんかわいい かわいいけど それだけ』とゆうこは内心思っていたりします。
『ユタカの肌には磁石がついていて だからあたしは手をふりほどくことができない でもなにかきっかけがあればきっと』
ユタカを嫌いになるきっかけはいくらでもあっただろうにそれでも嫌いになれず、嫌われることを恐れずに本音を言うことでゆうこはユタカの手をふりほどきました。
マンガの他にも同作に触れられる媒体は?
監督古厩智之
で映画化されています
原作マンガにはない、映画の見どころは
ゆうこは人前で歌を歌うのが苦手でスナックのバイトを始めても勤務中にカラオケを歌うのを避けていたにもかかわらず、ラスト近くでカラオケを歌います。
ユタカとのそれまでの曖昧な関係や、ユタカを通して出会った人たちからの心ない言葉などその全ての鬱憤を晴らすかのように弾けて歌うゆうこの姿からはこれまで自己主張できなかった彼女の片鱗は見られません。ひと皮むけたゆうこの姿に胸を打たれます。