みたいなの

ファミレスからの自転車での帰り道。
ヒョウみたいなものが顔にバチバチ当たって来て「痛い痛い痛い……」って呟いてたら、マンションの前を通り過ぎるときに小さい男の子の声が聞こえた。
「お母さーん。雨みたいなのがちょっと降ってるよ」


……


『違うよ! 雨みたいなのじゃなくヒョウみたいなの!! 痛いんだよ。しかも、ちょっとじゃないんだよ。けっこう降ってんだよ』と訂正したかった。


痛いし、知らない子だから、黙って急いで自転車を漕いで帰ってきた。