おじいさんから差別を受ける

Mori-Nie2005-08-26

道ばたで、よくおじいさんに怒られます。


ある夕方、無灯火で自転車に乗っていたら、反対側から来た自転車のおじいさんに、大声で怒鳴られました。
「電気、付けろよ〜!!」
そのおじいさん、電気は付けてましたが、公道のちょうど真ん中を走っていました。


またあるときは、私は自転車なのに、右側を走っていました。
段差のある、歩道の上でした。
車を運転していたおじいさんが、右折し、小さな路地に入ろうとしました。
目の前を右折しようとするおじさんを、わたしは歩道の上から眺めていました。
運転に慣れていないのか、なかなか曲がれません。
何度もやり直していました。
わたしは、それをきっと、冷めた目で見ていたことでしょう。
と、おじいさんがいきなりわたしに、「左側通行だろー!!」と怒鳴りました。
おじいさん、それって、八つ当たり……、じゃないですか?


そしてまた別のときは、駅から大型デパートまで運行している、無料送迎バスでのことです。
確か、無料バスが出ていたはずだけど、バス停が見つからない……、友人と2人、途方に暮れていました。
そんなとき、ちょうどバスが来ました。
バス停の前に止まりました。
そこにバス停があったことをそれを見て初めて知りました。
バス停で待っている人は誰もいなかったので、誰も乗らないと思ってバスが行ってしまったら困ります。
駆け寄りました。
バスに乗りました。
老夫婦が後から乗りました。
彼らは、バスの中で私たちに近付いてきました。
おじいさんのほうが、言いました。
「私たちのほうが先に待ってたんだぞ!!」
おばあさんは、「そうだそうだ」というように、頷きました。
バス停から、離れたところで、待っていたようです。
乗客は、その老夫婦と、わたしたち、合わせて4人しかいません。
4人しかいないのに、抜いた、抜かれたもないでしょう。


実は、まだまだあります。
わたしの人生で、はっきり声に出して怒られたことは、覚えているだけで10数回あります。
そのうちの7割までが、おじいさんからの罵倒でした。
他にはおばさん数人、おじさん数人がいました。
舌打ち、咳払い、丁寧な苦情等は抜かして、その数です。


だから、おじいさんは皆、むかつく!死ね!!と言っているわけではありません。ただ、どうもわたしの人生は、他人に怒られること、特におじいさんに怒られることが多いようなので、彼と闘う武器が欲しいと、常々思っていました。


わたしは、怒鳴られると、怒鳴り返せません。
怒鳴られた瞬間、思考が停止してしまい、相手が悪いのか、自分が悪いのか、判断できなくなります。
萎縮してしまい、「すみません」も口にできません。
後になって、自分が悪くなかったことに気付き、イライラムカムカする、というのがいつものパターンです。


そこで、哲学者、中島義道先生の『怒る技術』
http://www.php.co.jp/bookstore/prog/n_detail.php?select=4-569-62581-9を読みました。
中島先生は、『電車の中で注意したことだけでも、もう500回を超えた』そうです。


この本を読んで、わたしの人生の目標は、「他人を大声で怒ること」「怒られたら怒り返せるようになること」になりました。


はたして、身長148センチで、子どものように見えるせいか、他人よりも怒られることの多いわたしに、そんな大それた目標が達成できるか、否か。