しょくぱんまんへの恋文(2枚目)
しょくぱんまんは、学校にパンを配達する仕事をしています。
アンパンマンのアニメの中で、数少ない職業人のひとりです。
働く君が好き……、ってことで、そのことがしょくぱんまんの魅力を増大させています。
ところで、学校にパンを配達する仕事をしている人が登場するアニメやマンガというのは、そう多くないと思います。
だからどうしても、同じ職業というだけで、しょくぱんまんのことを思い浮かべるたびに、一緒に思い浮かんでしまう、マンガの登場人物がいます。
それは、「漂流教室」の関谷です。
- 作者: 楳図かずお
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1998/07/01
- メディア: 文庫
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関谷は悪い奴です。
「もとはと言えば俺が運んできたパンなんだから、全部俺のだー。誰にも渡さねぇ」って感じで、食べ物を独り占めしてしまいます。
で、ふと思ったんですけど、しょくぱんまんと関谷を入れ替えたら、どうなるのでしょうか。
ここからは、わたしの想像です。
パン屋のおやじ関谷は、ドキンちゃんに、「関谷さま〜」とせまられます。
わたしは、関谷さまとテレビ画面によって隔てられていることを嘆きながらも、「関谷さまはドキンちゃんに好かれているから素敵」と熱い視線を送ります。
でも、わたしは自分が関谷を好きな理由なんて、かなり安易だということをすでに知っているので、関谷をすんなりドキンちゃんに譲ります。
関谷とドキンちゃんは結婚します。
2人とも、もとが悪なので、たまにはちょっと悪いこととかもしながら、幸せに暮らします。
一方、しょくぱんまんは、小学生とともに、学校ごと未来へ飛ばされてしまいます。
(ちなみに、世界は入れ替わっているので、子どもたちの顔はカバやウサギではなく、人間です)
周囲は果てしなく続く砂漠です。
食料は、学校の中にあるもののみです。
いつ尽きるともしれない食料。
「もとはと言えばわたしが運んできたパンです。全部わたしのです。絶対に誰にも渡しません」
さわやかに、きっぱりと、言い放つしょくぱんまん。
その潔さに、小学館文庫の内と外に隔てられながらも、わたしは一瞬惚れそうになります。
でも、惚れません。