白く塗ったのに、血涙流されると困る
- 作者: 山口貴由
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 1994/06
- メディア: コミック
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強化外骨格を造るために何千もの兵士が犠牲となった
血涙となりて流れておるのは彼らの怨念なり
そうして造られた強化外骨格のことを、公園でペンキ塗りをしながら思い出しました。
公園に解体したテレビ台を持って行き、スプレー塗料で、赤から白に塗り替えていたときのことです。
その作業自体は思ったより難しくなかったのですが、思わぬ邪魔が入りました。
思わぬ邪魔とは……
虫です。
虫はペンキが大好きです。
ペンキを塗ったところに、ペタペタペタペタと、小虫が張り付いてきます。
張り付いたまま乾いてしまうと、なんともアートなテレビ台ができあがってしまいそうなので……、張り付いたら取る、張り付いたら取る、を繰り返しました。
そーっと取っても、1度虫の張り付いた場所は、やっぱり少しペンキが剥げたり、でこぼこになったりしてしまいました。
そのたびに、上からまたペンキを塗るので、この作業は永遠に続くんじゃないか、と不安になってきました。
そこで、1度家に戻り、「網戸に虫来ない」を取ってきました。
それからは、スプレー塗料と「網戸に虫来ない」、両方を噴射しまくりの、ペンキ塗り作業になりました。
そうして出来上がった、新生テレビ台は、塗りむらだらけで、あまりきれいとは言えません。
しかし、きれいじゃないけど、強いんです!
うちのテレビ台は、近所中のどのテレビ台にも勝つくらい、強いんです!!
なんてったって、20匹は下らない小虫を犠牲にして、出来上がったのですから。
『白いテレビ台を造るために何十もの小虫が犠牲となった
血涙となりて流れておるのは彼らの怨念なり』
ということで、うちのテレビ台が強いのは、怨念がこもっているからです。