自己評価の低い女が出てくるマンガ・しりーず

5年前、知人から「どうしてそんなに自己評価が低いの?」と訊かれて、「わたし自己評価、低くないです。自信ありますから。自分のこと好きですから」と憮然として答えたことがある。
そのとき、「自己評価」という言葉の意味すらわかっていなかった。
「自己評価が低い」と断定された=その人にとってのわたしの評価は低い、と考え、『なめられてたまるかー!』と思って、必死で否定した。


それからもうずいぶん経つから、たくさん物を持つのが嫌いなわたしの本棚の中身はほとんどすっかり入れ替わった。


それなのに、捨ててはまた同じ数だけ買ってしまい、いっこうに減らない、自己評価の低い女が出てくるマンガたち。
中には昔から持っているものもある。
名作だと思っているものもある。


ただ、わたしの活用法が間違っているんだ。


落ち込んだり、自信がなくなったりする……このときたいてい理由はない。
脳の調子がおかしいだけ。


すると、本棚から「自己評価が低い女が出てくるマンガ」ばかりを抜き取って、机の上に積んで、そしてガーっと連続で読む。


泣く。


泣くために読んで予定通り泣く、なんて間違っていると思う。
どれも初めて読んだときは純粋に感動したのに、そんなふうに利用してごめんなさい。


わたしが共感して泣くヒロインだったり、ヒロインじゃなく脇役だったりする女の子の名前を合わせて表記。

村上かつら短編集 2 (2) (ビッグコミックス)

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「いごこちのいい場所」の堀川夕子
ハッピーエンド (KCデラックス)

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マリエ
私は貴兄(あなた)のオモチャなの (フィールコミックスGOLD)

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表題作の星山星子
いばら姫のおやつ (ヤングキングコミックス)

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表題作の桜井知花


高速回線は光うさぎの夢を見るか? (F×COMICS)

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「酒とばらの日々」

うん そう
酔っぱらってんの
だから私
だから
とても幸せであります
何も考えずにいる時が
私 とても 1番 幸せであります


帰れよ
もう帰れ!!
とっととこわれた私すてて帰れよ!!


あっ!
うんこもれた

う う〜 
うう う う…
私ぃ〜
私ぃ〜でも
生きたいよー
でも生きたいもん!!
生きたいから
くるしいよー
ずっと死ぬまで
生きたいよ私
こわれた私でも生きたいの私
私ずっと生きたいよ〜


昨日は、花粉症の天才がクシャミをしないよう、はたきをかけたり掃除機をかけたりして、家じゅうの花粉を追い払うことしかできなかった。
「わたしには花粉を追い払うことしかできないんだ。他には何の才能もない、花粉としか戦えない弱い人間なんだ」と思って泣いた。


むか〜し、村上春樹の『ノルウェイの森』を読んで、作中で緑が歌っていた『何もない』って歌にてきとうな曲を付け、ウクレレ弾きながら親しいひと数人に歌って訊かせたみたいに、華倫変のマンガのセリフに曲を付けて遊ぼう! という楽しい考えがたった今うかんだ。


お金になることは何ひとつできないけど、「生きたいなぁ」と最近ときどき思う。