パートがあるので帰ります

今日は夜から飲み会だ。
わたしは誰よりも早く疲れる。
早く帰りたくなる。
そこで、家にあった本を参考に、先に帰る言い訳を考えてみようと思った。

「断る!」作法―もっと軽やかな人づきあいのための

「断る!」作法―もっと軽やかな人づきあいのための

とくに用はないけれど、疲れたから帰りたい、というとき。「このあと用があって」「家で仕事をしないといけないから」などと、月並みだが「ほんとうに?」などと突っ込まれにくい理由を挙げておこう。具体的に内容を説明する必要はない。

いやだ!!
こんなのおもしろくない。
むしろ、「嘘だろ!」と突っ込んでほしい。
わたしは、そこにいる全員が『アホだ! 帰りたいんならふつうに言い訳すればいいのに』と思って笑ってくれるような、そんな言い訳を残して去って行きたい。


そこで思いついたのが、「明日、朝からパートがあるんで」。


これは、わたしが言うと笑ってもらえそうだ。
「絶対パートなんてできないでしょ」
「いえ。スーパーのレジ打ちが。品出しが……。えーと、さかな並べないと」


ただ、わたしのことをよく知っている人ばかりの場でしか使えない。
今日みたいに、知らない人がたくさんいる場では、「へぇー。スーパーで働いてるんですね。じゃあ、残りのお総菜とかもらえたりするんですか?」って、ふつうに話を広げられそう。
「えぇ。あぁ。まぁ。嘘なんですけどね。ハハ」
「……」


数時間以内におもしろい言い訳が思いつかないと、わたしは飲み会に行けない。