いま、看板がおもしろい

昨日の日記に書きました。
わたしは活字を読んではいけませんって、書きました。
書きましたとさ。
めでたしめでたし。


今日、いつもの精神科に行くため、雨の中傘を差して道を歩いていたら、傘が左右に揺れている。
気付いたら揺れてて、「揺れてるんじゃなく、わたしが揺らしてるんだ」と気付いたのは、さらにその後。
電柱、シャッター、民家……
右にも左にも、看板やら張り紙やらに文字が書いてある。


『あぁ。文字だ! 文字だ文字だ!! うはははは。楽しいよ、楽しいよ。文字のある世界は楽しいよー。「猫に餌をあげないでください」「阿波踊り、踊り手募集」「なんたら歯科、この先10メートル」』
左右に見える文字、全部を読みながら歩いた。


読書家でも活字中毒でもなかったというのに、禁止されると読みたくなるものなんだと気付いた。
『1週間も耐えられそうにない……。余計脳が変になる。それより離婚が……』
精神科の待合室で、いろいろな思いが頭をめぐったけど、診察室での会話はいつもと同じ。
「どうですか」
「変わりありません」


「変わりありません」と言うと、基本的に2週間分しか出してもらえない薬を「ある程度長く通っていて、病状が安定している」ということで、4週間分出してもらえる。


通う頻度が高くなると、そのぶん精神が消耗するから、今日も「変わりありません」という魔法の言葉を唱えて病院を後にした。
帰りも、看板や張り紙をしげしげと見つめながら歩いた。


結婚相談所の張り紙が目に入った。


まだ、離婚もしていない。

ホルガで撮った貧乏草。


※活字禁止なのに、活字を打ち込んでいる。
自分の書いた文字なら、たぶん良し。
たぶん良いから、自分のブログばっかり眺めている。
自己愛。