昭和の浴室にて
バランス釜が横に設置してあり浴槽の深さは令和の一般的な風呂より深い、そんな昭和の風呂で3歳くらいの頃の私は、浴槽の中で立膝を付いた父に風呂に入れてもらっている。
小さな私の両脇を両手で支えた父が、立った状態の私を膝の上に乗せている。
時折「たかいたかい」の要領で、膝の上に乗っていた私を少し持ち上げる。そして自分の膝に着地させる。それを繰り返すのだが、湯の中で父に持ち上げられたり降ろされたりする私は、とても心もとない。父の膝に自分の足の裏が付くと安心を感じ、離されると不安になる。
泣いていた記憶はない。
ただただ、安心と不安を繰り返した感情の記憶と父の膝の感触を覚えている。
それが私の人生で一番古い記憶だ。
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